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結婚に必要なもの

「結婚には覚悟が必要だよ」と親御さんやすでに結婚している友達に言われたことはないでしょうか?
結婚する前は「好きな人と朝から晩までずっと一緒にいられるなんて最高じゃない!」と思っていたとしても、育った環境が全く違う他人同士が一緒に暮らしていくということですから、楽しいことばかりではないのが現実です。では、結婚に必要な“覚悟”とはいったいどういうものなのでしょう?

親や兄弟は血のつながった人間で、そのつながりは消すことのできないものです。なので喧嘩してもいがみ合っても、心のどこかでは許しあえる存在です。
それに対して夫婦は、もともとは知らない人間同士、いわば赤の他人の関係。お互いを理解する努力がなければすれ違いや衝突が起きて当たり前なのです。出会ってすぐに一目惚れしたとか、一緒に仕事をするうちに好きになっていた、という恋愛感情があっても出会った頃と同じようにずっと好きというわけにはいかないもの。結婚をして何年か経てば恋する気持ちは冷めていくのです。

「恋」は決断などしなくても、いつの間にか勝手に始まってしまうものですが、それと夫婦間の「愛情」は違うものです。
夫婦間の愛情は初めからポッと火が点くようなものではなく、『この人と一緒に生きていく』と決めて、相手の長所を認め、短所も受け入れ冷静に見つめてくうちに心の底からじわじわ湧いてくるようなものです。
恋人は嫌いになったらすぐに別れられますが、結婚したパートナーとは同じようにはいきません。

結婚を機に我慢しなくてはならない事も沢山あります。
例えば恋愛。独り身でいれば気軽にいろいろな人と恋愛を楽しむこともできますが、それは結婚と同時に諦めなければいけません。

そしてお金。パートナーと生活を共有するわけですから、お金にまつわる話は必ず出てきます。夫婦で別の財布を持っていたとしても、生活にかかるあらゆるお金を全て折半したとしても、独身の頃とはお金の使い方は変えなくてはなりません。大きな買い物をする時には相手の了承が必要になります。車や家など夫婦の財産はあなただけのものではなく、夫婦のものとなるのですから。

時間の使い方も独身時代とは大きく変わります。子どもを持つか否かでも違いはありますが、一人暮らしをしているのと誰かと一緒に暮らすのでは、やはり相手に対する配慮が必要ですよね。
遅くまで飲み歩いて好きな時間に帰るのではパートナーに迷惑をかけますし、自分の趣味に時間を費やしてきた週末は、家族サービスをしなければならなくなります。

煩わしいことばかりがあるように思える結婚ですが、家に帰ったら愛する人が待っている、どんな状況になっても笑顔で迎えてくれる家庭がある、嬉しいことも辛いことも分かち合って支えあっていける、そんな幸福感、生きる喜びがあるのも結婚です。

他人と共に一生暮らしていくのはとても難しい、だからこそ『この人を一生愛していこう』という覚悟が必要です。覚悟とは、どんな未来が待っていたとしても全て受け入れること。自分の決断に責任を持つということです。