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熟年の恋愛

このところ『おじキュン』などという聞きなれない言葉がネット上で話題になっています。
『熟年の男性の振る舞いや発言に、若い女性が“キュンとして恋心を覚えてしまう”』ことを言うのだそうですが、漫画を原作としたテレビドラマをきっかけにこの言葉の生まれた背景には、歳を重ねても若々しく活動的でそれでいて少々時代遅れな発言もある“可愛いおじ様”が現れてきたという現実があります。

 

60代から70代にかけて、男性は定年退職し第一線から退き、独身であっても既婚者であっても、ありとあらゆる縛りから自由になり、時間に余裕が生まれます。その反面、情報や人との関わりが極端に減り、一気に老け込むというのが、この世代。
ですが、モノが十分に流通し情報に満たされている現代では、現役を引退し有り余る時間にスマートフォンやパソコンを駆使して社会とのつながりを保ち続けている熟年男性も増えてきているのです。
さらにそこで得た情報やつながりをもとに、未知の世界に踏み込むべく新しい習い事を始めたり、昔から好きだった趣味を極めたりと現代の熟年男性は精力的です。当然、男性はそこで衰えていく自分を見せるわけにはいきませんので、必然的に身なりにも気を遣い、若々しさを保つ努力も自然にしています。
60代ともなると身体的な退行は否めませんが、少年のような瞳をして好きなことに打ち込む熟年男性の姿が、若い女性にキラキラ輝いて見えるのも不思議ではありません。

さらに熟年男性には若い男性には無い“成熟した大人の余裕”があるものです。
これまでに生きてくる過程で、嬉しいことも悲しいことも辛いことも沢山経験し、それを乗り越えてきた自信とそこから生まれる精神的な強さ、おおらかさが若い女性にはとても頼もしく、魅力的に映るのです。

 

そんな時代背景から生まれた“おじキュン”。女性がいわゆる“おじさん”達を見直し、恋愛や結婚の対象に考えるようになるという社会現象にもなっているようです。
ですが当のおじ様たちはそんなつもりもなく、娘ほどに年の離れた女性に恋心を抱くなどありえないことと思っているのが大半。自分のやりたいことを見つけた熟年男性は、若いコの戯れ事に耳を貸す暇などありませんから。

それでも、いくつになっても異性との付き合いは大切です。自分とは違った視点に触れ、知らなかった情報を得ることができ新しい刺激を受けることができるのは恋愛の醍醐味。
歳を重ねたからこそ、第二の人生を見据え、異性に対しても意識を向けるだけで、若々しく生きていけるのです。恋愛を思う存分出来る年代、それが熟年世代なのです。

 

歳をとっても、男は「男」女は「女」です。恋愛はいくつになってもできます。若い頃とは違う価値観や距離感で、熟年ならではの恋愛を楽しんでもいいのではないでしょうか。恋する気持ちを持ち続けていれば、自然と若々しく張りのある生活になり、健康や長生きにも繋がります。
「人生は一度きり」。後悔の無い人生を送れるように恋愛に一歩踏み出してみてはいかがでしょう。
歳を重ね、そしてたくさんの経験を経ているからこそ、その分、人間として素敵に輝いているのですから・・・。