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会話を弾ませる『相づち』の魔法

人と距離を縮めるには会話が重要ですが、目の前で話している人と気分よく会話を続けるためには上手な相づちを打つことが効果的です。
もともとこの『相づち』は漢字で「相槌」と書き、物を打ち叩く工具「槌(つち)」で、鍛冶(かじ)屋が刀を鍛えるとき、師が槌を打つ合間に弟子が槌を打つことを「相槌」や「相の槌」と言い、そこから転じて相手の問いに答える事や、相手の話に合わせる言葉を指すようになったと言われています。
鍛冶屋さんのあのトン・テン・カン、という狂いの無いリズムのように会話が弾めばその人と話すことが楽しくなりそうです。今回はその相づちの打ち方についてお話しします。

まずは相手の話すテンポに合わせて大きく頷くことが大切です。早口で興奮して話しているならそのように、ゆっくりと考えながら話しているならそのペースに合わせて頷きながら。楽しい話なら笑顔で、哀しい話なら神妙な面持ちで、話の内容にあわせた表情で聞くこともポイントです。

相づちは声に出して応答すると『あなたの話を聞いていますよ』という気持ちがより伝わります。
例えば「ええ」「そうなんだ」「なるほど」「うんうん」「そうそう」「確かに」「そう思います」など。相手の話に寄り添う気持ちで、自分らしい言葉で言ってみましょう。

さらに感想や感動を伝えることを忘れてはいけません。
「それはスゴいことだね!」「辛かったね」「厳しいなあ」「素晴らしいですね」といった話の腰を折らない程度の短い言葉で伝えます。相手の話を遮って長く話し始めてはいけません。

また適切な質問を投げかけると、話している人は気分よく話を続ける事が出来るものです。
「どうして」「何が」「いつ」「どこで」「誰が」「どうやって」「どのくらい」という5W2Hできいてみます。そうすると話している方も時系列でそのことの整理がついてより深い気づきもあるのだとか。
詳しくきいていると、話している人と一緒にそのことを体験したような臨場感があるのではないでしょうか。お相手も、親身になって聞いてもらえると感じ、安心して話を続けられます。
そんな風に会話をしていると、ますますその話の続きが聞きたくなりませんか?
そういう気持ちで「それでどうなったの?」「それからどうしたの?」ときいてみます。相手の話の続きを促す言葉は『あなたの話をもっと聞きたい』という気持ちがダイレクトに伝わるので、話している人は自分の話を興味深げに聴いてくれるあなたと「もっと話したい」と思うようになるのです。

同じ言葉で聞き返す『オウム返し』も上手に使えば同調を表現できますが、むやみにオウム返しを繰り返すと話す方はバカにされているような不快な気持ちになることもありますので注意してくださいね。